こんにちは、こたろーです。
5/28にSBI証券が新しい投資信託を発表しました。「楽天・バンガード」シリーズと真っ向勝負、その名も「SBI・V」シリーズ。
設定日:6/29ということで、こちらのリンクが発表サイトです。2021/6/15から募集開始とのことです。
本日はこのニュースについて感想を書きたいと思います。
バンガード社のETFを通じて投資が可能となるファンド
投資信託は6,000以上あると言われていて、その全部を比較検討するのは容易ではないですが、米国株式に効率的に低コストで投資をしようと考えた場合、いくつかに選択肢は絞られてきます。
日本の金融機関から購入する投資信託ではなく、米国のETFを直接購入するというのは良い手段の一つと言えますが、ドルで購入しなければいけなかったり、定額積立ができないなど、初心者には少々ハードルが高く感じられるものでもあります。
米国のETFというと、ステート・ストリート、ブラックロック、バンガードの3社のETFは間違い無いでしょう。このうちの、バンガード社のETFを投資信託で(円で・積立で)購入可能となるいうことですから、資産形成のツールとしては画期的なことと思います。
今までを振り返ってみると
バンガード関連の投資信託
以前からあるものとしては、「三井住友・バンガード海外株式ファンド」(2003年設定)や「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」(2007年設定)といったものがあリます。
(わたしもこの記事を書くために調べてみるまで、あまり知りませんでした…)
楽天・バンガード
2017年に設定された「楽天・バンガード」シリーズ。誰もがバンガードETFを投資信託で購入可能にした先駆けです。このファンドが米国株投資ブームのきっかけを作ったとも言えるかもしれません。
中でも、米国株式市場全体への分散投資ができる、通称「楽天VTI」、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は人気があります。
楽天・バンガードシリーズは、楽天VTI以外にも、全世界株式(VT)、米国高配当株式(VYM)などがラインナップされています。
信託報酬は0.12%(税抜)と、低コスト。
万人におすすめできる素晴らしい投資信託と感じています。
SBI・バンガード
米国株投資が人気化し「S&P500への投資」が注目され、S&P500連動のファンドへ投資する人が増えてきました。一番人気は三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim S&P500(米国株式)」。
そこへ、2019年に設定されたのが「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」でした。eMAXIS Slimよりも低コストで、明らかに意識しているだろうと思われる発表でした。バンガード社のS&P500指数に連動するETF「VOO」への投資をする商品、全く同じ仕組みではありませんが、S&P500連動ですから、パフォーマンスはほぼ変わらず、コスト勝負のみです。こちらの投資信託も人気があります。
そして今度は、楽天証券の投資信託を意識した、というか、楽天・バンガードと全く同じ構成の商品でありながらコストを下げてくるという、本当に真っ向勝負と言える投資信託の発表が今回でした。
楽天VTIと同じ構成と思われる、「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」。信託報酬は税込で0.0938%程度(楽天VTIは、税込0.132%)。
もう一つが楽天VYMと同じ構成と思われる、「SBI・V・米国高配当株インデックス・ファンド」。信託報酬は税込で0.1238%程度(楽天VYMは、税込0.132%)。
米国株投資関連の掲示板やTwitter上では、楽天VTIからSBI・Vへ乗り換えるかどうかが話題に上がったりしています。
なお、「SBI・Vシリーズ」を立ち上げるこのタイミングで、S&P500のほうも「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」という名称へ変更になるようです。
わたしの投資方針としては(乗り換えするかどうか)
全く同じ内容で低コスト、となると、乗り換えるべきなのではないか、とソワソワしてくる人が多いです。
わたしも、楽天VTIを積立購入しています。資産形成のコアと位置付けています。
現在保有している楽天VTIを全て売却して、SBI・Vを購入し直すのか。
売却は手間だったり税金引かれるだけであまりメリットないので、楽天VTIは積立停止してそのまま置いて、今後の積立はSBI・Vへ切り替えるべきか。
そんなことを考えている人が、たくさんいるようです。
わたしは、、、特に何もするつもりはありません。
今のところ、楽天VTIをコアとする方針を変えるつもりはありません。
確かに、SBI・V(VTI)は、信託報酬0.0938%と業界最低水準。楽天VTIより低コストです。でも、楽天VTIの0.132%だって、充分に低コストです。勝負に来てるのはわかりますし下回ってきたのはすごいと感じますが、誤差程度の差に右往左往するつもりはありません。楽天VTIでの資産形成に不安が生じたわけではないのです。
また、楽天証券も黙ってみているとは思えないので、低コスト合戦になるかもしれません。
今回のSBI証券のサイトで、SBI・VOOの名称変更の理由として次のような注釈がありました。
変更の理由は、バンガード社の日本ビジネスからの撤退に伴い、バンガード社が保有する商標の継続利用が困難となったためです。
https://go.sbisec.co.jp/lp/lp_sbi_v_series.html
SBI証券以外でも同じ事情なのだとしたら、楽天証券からも何かしらの発表はあるのではないかと予想しています。
わたし個人の投資方針としては、USA360とペアで積み立てている今の構成も気に入っていますし、たぶん、よほどのことがない限りは楽天VTIのままいきます。
ただ、これから投資を始めるという方にとってはSBI・V、魅力的なファンドです。設定初期はSBI証券でしか購入できないようですから、これでまた口座開設数の戦いで、楽天証券に差をつけたいところなのでしょうか。アグレッシブですね。