こんにちは、こたろーです。
投資信託の積立と高配当株投資のハイブリッドで資産形成に取り組んでいます。
この記事では、わたしが実践している高配当株投資のポートフォリオに採用する銘柄のうち、エネルギーセクターについて見ていきます。
バイ&ホールドの長期投資の方針ではありますが、情勢が変わることもあるので年に1回は銘柄を洗い直すようにしています。
銘柄選定の考え方・手順
20年かけて配当金を増やし、月10万円の不労所得を実現するマネーマシンを構築するプランなのですが、問題は途中で「減配・無配」が発生してしまうことです。
そのため、なるべく増配を続けてくれそうな銘柄でポートフォリオを組む必要があります。
また、ポートフォリオ構成銘柄の中で万が一減配などが発生し、銘柄入替をせざるを得ない場合に備えて、入替候補の銘柄も準備したいと考えています。
配当利回りだけ見て、高配当の銘柄ばかり選ぶのは危険です。
わたしは難しい企業分析などはできませんので、「増配を続けてくれる(そして、利回り・増配率がなるべく高い)」銘柄の条件として、シンプルに以下の数値を基準に銘柄を選抜しています。
また、上記の数値以外でも、「NYダウに採用されている」などのように、高い評価を受けている銘柄は優先順位を上げる考えです。
S&P500採用銘柄から候補をピックアップ
候補はS&P500指数を構成する銘柄から選ぶことにします。
今回は、エネルギーセクターを対象にします。
以下の手順で対象銘柄を絞り込んでいきました。
(1)スクリーニングの元データを準備
「IVV(iシェアーズ・コア S&P 500 ETF)」の2022/6/3付で組入銘柄をブラックロック社Webサイトからダウンロードしました。
エネルギーセクターの銘柄は、21銘柄ありました。
(2)条件で絞り込み、必要な数値の調査
ここからは、わたしが利用しているWebサイト「Seeking Alpha」のMy Portfolio機能を利用します。
上記をSeeking Alphaを活用して調査し、表計算ソフトにコピペしました。
(3)検討対象のピックアップ完了
候補に残った銘柄は以下でした。
ティッカー | 銘柄名 | Years of Growth (増配年数) | 配当利回り (Yield FWD) |
---|---|---|---|
KMI | Kinder Morgan | 5 Years | 5.57% |
WMB | Williams Companies | 4 Years | 4.53% |
CVX | Chevron | 6 Years | 3.20% |
PSX | Phillips 66 | 1 Year | 3.71% |
XOM | Exxon Mobil | 1 Year | 3.55% |
DVN | Devon Energy | 4 Years | 6.60% |
EOG | EOG Resources | 5 Years | 2.11% |
ピックアップ銘柄から採用候補を選抜
さて、ここからは少し細かく見ていきます。
ティッカー | 3 year YoC | 5 year YoC | FCF Margin | 配当支払 |
---|---|---|---|---|
KMI | 5.35% | 5.74% | 4.26% | 2,5,8,11月 |
WMB | 5.98% | 5.73% | 15.48% | 3,6,9,12月 |
CVX | 4.71% | 5.35% | 11.92% | 3,6,9,12月 |
PSX | 4.41% | 4.86% | 1.73% | 3,6,9,12月 |
XOM | 4.77% | 4.42% | 10.18% | 3,6,9,12月 |
DVN | 5.12% | 4.01% | 20.74% | 3,6,9,12月 |
EOG | 2.76% | 2.59% | 16.40% | 1,4,7,10月 |
「Yield on Cost」で比較
この表は「5 year YoC(Yield on Cost)」の高い順に並べています。
長期保有で配当を期待するので、わたしはこの「Yield on Cost(購入価格に対する配当利回り)」が高い銘柄を優良銘柄と考えるようにしています。
なので、この表の上位から採用銘柄を選んでいけば良いわけですが、将来的にずっと配当を払い続けてくれるかどうかの指標として、フリーキャッシュフロー・マージンも確認します。
「フリーキャッシュフロー・マージン」もチェック
連続増配年数がある一定以上なので、その実績は頼りになる一つの指標ですがあくまで過去の話です。
今後どうなのか?という観点で「FCF Margin」が低すぎる銘柄は心配です。
今回は10%以上で考えます。KMIとPSXの2銘柄が除外され、5銘柄が残りました。
高配当ETFへの組入状況
高配当ETFとして有名なVYMとHDVの構成銘柄との突き合わせも見ておきます。
下の表は、VYM組入銘柄(2022/4/30付、全443)とHDV組入銘柄(2022/6/3付、全81)の中に、今回ピックアップした5銘柄が含まれているか、含まれている場合はその組入比率と順位を調べたものです。
おまけで、NYダウ採用銘柄かどうかも付記しました。XOMは元ダウ銘柄ということで、△印です。
銘柄 | VYM 比率(順位) | HDV 比率(順位) | 【参考】 NYダウ |
---|---|---|---|
WMB | 0.29%(86位) | 1.13%(26位) | ー |
CVX | 2.13%(6位) | 5.77%(3位) | ○ |
XOM | 2.54%(3位) | 8.80%(1位) | △ |
DVN | 0.28%(93位) | ー | ー |
EOG | ー | ー | ー |
やはりCVXとXOMの強さが際立ちますね。
2022年版【My Blue-Chips】エネルギーセクターの候補銘柄
わたしの配当ポートフォリオ「My Blue-Chips」は、毎月配当であることも銘柄構成の条件にしています。
配当支払月毎に、候補銘柄を見ていきます。
配当支払月:1, 4, 7, 10月の銘柄
以下の1銘柄が候補になりました。
- [EOG]EOG Resources
わたしは初めて聞く銘柄でした。
このグループは、以前はOXY(オクシデンタル・ペトロリアム)を保有していたことがありました。OXYは現在の配当利回りが0.74%と低く、今回は候補には残りませんでした。
EOGも良い銘柄かもしれませんが、VYMにもHDVにも採用されておらず、他の候補銘柄と比べると見劣りしてしまいます。選抜には残りましたが、入替候補として考えるのは難しそうです。
配当支払月:2, 5, 8, 11月の銘柄
候補は残りませんでした。
このグループでは以前はOKE(ワンオーク)を保有していたことがあります。
今回OKEは、増配年数が0年で候補には残りませんでした。 FCFマージンも5.11%とちょっと低めでした。
配当支払月:3, 6, 9, 12月の銘柄
以下の4柄が候補になりました。
- [WMB]Williams Companies
- [CVX]Chevron
- [XOM]Exxon Mobil
- [DVN]Devon Energy
正直、WMBとDVNは今まで認識のない銘柄でした。
CVXとXOMの存在が大きすぎて、銘柄入れ替えを検討する気分にもなりませんが、どちらも良い銘柄のように感じました。
まとめ
今回はエネルギーセクターの銘柄を調査しました。
2年前にポートフォリオを考えた際はきちんと調査したわけではなく、XOMとCVXは迷うことなく採用し、他にバフェット銘柄のOXYと、色々調べてOKEを採用しました。
結局、ポートフォリオの銘柄を整理したくて、OXYとOKEは除外してしまいました。
エネルギーセクターは、癖があるというか、原油の影響をモロに受けるので、素人は手を出しづらい印象です。
有名な企業以外は聞いたこともない銘柄ばかりですが、今回、知らなかった銘柄も発見できました。
でもまぁ、繰り返しになりますが、XOMとCVXの2銘柄の存在感が強すぎますねぇ…。
皆さんにも少しでも参考になれば幸いです。