こんにちは、こたろーです。
投資信託の積立と高配当株投資のハイブリッドで資産形成に取り組んでいます。
この記事では、わたしが実践している高配当株投資のポートフォリオに採用する銘柄のうち、生活必需品セクターについて見ていきます。
バイ&ホールドの長期投資の方針ではありますが、情勢が変わることもあるので年に1回は銘柄を洗い直すようにしています。
毎月配当10万円を目指す高配当株投資「My Blue-Chips」とは
わたしは自分が実践している高配当株投資のポートフォリオを「My Blue-Chips」と名づけています。
18銘柄の均等保有で構成していて、少しずつ買い増しをして時間をかけて育てています。
米連続増配株18銘柄の均等保有
銘柄の保有状況は上の図のようになっています。
1,4,7,10 | 2,5,8,11 | 3,6,9,12 | |
---|---|---|---|
Technology | CSCO | TXN | IBM |
Healthcare | MRK | ABBV | PFE |
Financials | USB | JPM | PRU |
Consumer(s) | KO | PG | MCD |
Tabacco | MO, PM | ー | ー |
Communication | ー | T, VZ | ー |
Energy | ー | ー | XOM, CVX |
セクターと配当支払月を上の表のように分散して、長期保有で安定したインカム(不労所得)が期待できる運用を心がけています。
My Blue-Chipsの運用実績
配当金は順調に育っています。
現在、月平均400ドル(約45,000円)の配当を受け取ることができる状態です。
毎月の運用実績はこちらの記事にまとめています。
銘柄選定の考え方・手順
20年かけて配当金を増やし、月10万円の不労所得を実現するマネーマシンを構築するプランなのですが、問題は途中で「減配・無配」が発生してしまうことです。
そのため、なるべく増配を続けてくれそうな銘柄でポートフォリオを組む必要があります。
また、ポートフォリオ構成銘柄の中で万が一減配などが発生し、銘柄入替をせざるを得ない場合に備えて、入替候補の銘柄も準備したいと考えています。
配当利回りだけ見て、高配当の銘柄ばかり選ぶのは危険です。
わたしは難しい企業分析などはできませんので、「増配を続けてくれる(そして、利回り・増配率がなるべく高い)」銘柄の条件として、シンプルに以下の数値を基準に銘柄を選抜しています。
また、上記の数値以外でも、「NYダウに採用されている」などのように、高い評価を受けている銘柄は優先順位を上げる考えです。
S&P500採用銘柄から候補をピックアップ
候補はS&P500指数を構成する銘柄から選ぶことにします。
今回は、生活必需品セクターを対象にします。
以下の手順で対象銘柄を絞り込んでいきました。
(1)スクリーニングの元データを準備
「IVV(iシェアーズ・コア S&P 500 ETF)」の2022/3/4付で組入銘柄をブラックロック社Webサイトからダウンロードしました。
生活必需品セクターの銘柄は、32銘柄ありました。
(2)条件で絞り込み、必要な数値の調査
ここからは、わたしが利用しているWebサイト「Seeking Alpha」のMy Portfolio機能を利用します。
上記をSeeking Alphaを活用して調査し、表計算ソフトにコピペしました。
(3)検討対象のピックアップ完了
候補に残った銘柄は以下でした。
ティッカー | 銘柄名 | Years of Growth (増配年数) | 配当利回り (Yield FWD) |
---|---|---|---|
MO | Altria Group | 52 Years | 6.73% |
PM | Philip Morris International | 13 Years | 5.01% |
KO | Coca-Cola | 59 Years | 2.81% |
PEP | PepsiCo | 49 Years | 2.59% |
PG | Procter & Gamble | 65 Years | 2.24% |
SYY | SYSCO | 24 Years | 2.21% |
KMB | Kimberly Clark | 49 Years | 3.59% |
CLX | Clorox | 44 Years | 3.21% |
K | Kellogg | 17 Years | 3.57% |
HRL | Hormel Foods | 21 Years | 2.01% |
SJM | J M Smucker | 19 Years | 2.96% |
CL | Colgate-Palmolive | 17 Years | 2.33% |
ピックアップ銘柄から採用候補を選抜
さて、ここからは少し細かく見ていきます。
ティッカー | 3 year YoC | 5 year YoC | FCF Margin | 配当支払 |
---|---|---|---|---|
MO | 6.66% | 4.66% | 35.23% | 1,4,7,10月 |
PM | 5.63% | 4.45% | 29.12% | 1,4,7,10月 |
KO | 3.68% | 3.95% | 21.46% | 4,7,10,12月 |
PEP | 3.71% | 3.89% | 6.48% | 1,3,6,9月 |
PG | 3.51% | 3.84% | 14.96% | 2,5,8,11月 |
SYY | 2.79% | 3.56% | 0.81% | 1,4,7,10月 |
KMB | 3.93% | 3.43% | 6.80% | 1,4,7,10月 |
CLX | 2.93% | 3.35% | 5.18% | 2,5,8,11月 |
K | 4.24% | 3.12% | 7.21% | 3,6,9,12月 |
HRL | 2.29% | 2.81% | 4.80% | 2,5,8,11月 |
SJM | 3.79% | 2.75% | 7.07% | 3,6,9,12月 |
CL | 2.74% | 2.45% | 12.33% | 2,5,8,11月 |
「Yield on Cost」で比較
この表は「5 year YoC(Yield on Cost)」の高い順に並べています。
長期保有で配当を期待するので、わたしはこの「Yield on Cost(購入価格に対する配当利回り)」が高い銘柄を優良銘柄と考えるようにしています。
なので、この表の上位から採用銘柄を選んでいけば良いわけですが、将来的にずっと配当を払い続けてくれるかどうかの指標として、フリーキャッシュフロー・マージンも確認します。
「フリーキャッシュフロー・マージン」もチェック
連続増配年数がある一定以上なので、その実績は頼りになる一つの指標ですがあくまで過去の話です。
今後どうなのか?という観点で「FCF Margin」が低すぎる銘柄は心配です。今回は10%以上で考えます。
そうすると、7銘柄が除外され、5銘柄が残ります。
高配当ETFへの組入状況
高配当ETFとして有名なVYMとHDVの構成銘柄との突き合わせも見ておきます。
下の表は、VYM組入銘柄(2022/1/31付、全410)とHDV組入銘柄(2022/3/4付、全81)の中に、今回ピックアップした5銘柄が含まれているか、含まれている場合はその組入比率と順位を調べたものです。
おまけで、NYダウ採用銘柄かどうかも付記しました。
銘柄 | VYM 比率(順位) | HDV 比率(順位) | 【参考】 NYダウ |
---|---|---|---|
MO | 0.67%(42位) | ー | |
PM | 1.14%(26位) | 4.46%(6位) | |
KO | 1.69%(11位) | 3.82%(9位) | ○ |
PG | 2.75%(4位) | 4.43%(7位) | ○ |
CL | 0.49%(54位) | 0.78%(30位) |
いずれも上位にランクインしています。
MOは、HDVには組み入れていないのが意外でした。PMの方は入ってるんですけどね。
2022年版【My Blue-Chips】生活必需品セクターの候補銘柄
わたしの配当ポートフォリオ「My Blue-Chips」は、毎月配当であることも銘柄構成の条件にしています。
配当支払月毎に、候補銘柄を見ていきます。
配当支払月:1, 4, 7, 10月の銘柄
以下の3銘柄が候補になりました。
- [MO]Altria Group
- [PM]Philip Morris International
- [KO]Coca-Cola
3銘柄とも、現在ポートフォリオに採用している銘柄です。
それ以外の銘柄は候補に残りませんでした。
次点としては、KMBとPEPが挙げられます。いずれも連続増配49年、配当狙いで保有するにはとても魅力的で、今回の方法では除外されましたが候補になりうる銘柄と思います。
なお、KOとPEPは厳密には配当支払月が1, 4, 7, 10月ではないのですが、変則的な銘柄なのでこのグループに分類して扱っています。
入替候補銘柄はピックアップできませんでしたが、3銘柄とも高配当株投資の常連、といった感じの銘柄です。このまま保有していきたいです。
配当支払月:2, 5, 8, 11月の銘柄
以下の2銘柄が候補になりました。
- [PG]Procter & Gamble
- [CL]Colgate-Palmolive
PGが現在のポートフォリオ採用銘柄です。
PGも、KOやJNJと並んで連続増配で有名な銘柄です。ちょっと配当利回りが低めではありますが、安心して保有できます。
CLは入替候補になりうる銘柄でしょうけど、PGを保有し続けるのではないかと思います。
配当支払月:3, 6, 9, 12月の銘柄
このグループは、候補の銘柄は残りませんでした。
ポートフォリオを考えた当初からこの状態で、代わりに一般消費財セクターの[MCD]Mcdonald’sを保有しています。
次点としては、KやSJMといった銘柄が今回のピックアップで途中まで残りましたが、MCDの入れ替えを検討するには及ばないかなーという印象です。
まとめ
昨年は記事にできなかったのですが、生活必需品セクターの銘柄をピックアップしました。
ディフェンシブ株の代表格、といったセクターですから、高配当株投資として魅力的な銘柄はたくさんあると感じます。
今回は候補に残りませんでしたが、ポートフォリオを考えた当時は、GISやCLXも組み入れを検討していました。
結局最終的には、鉄板銘柄を保有することになり、安心して運用できています。