こんにちは、こたろーです。
投資信託の積立と高配当株投資のハイブリッドで資産形成に取り組んでいます。
この記事では、わたしが実践している高配当株投資のポートフォリオに採用する銘柄のうち、一般消費財セクターについて見ていきます。
バイ&ホールドの長期投資の方針ではありますが、情勢が変わることもあるので年に1回は銘柄を洗い直すようにしています。
銘柄選定の考え方・手順
20年かけて配当金を増やし、月10万円の不労所得を実現するマネーマシンを構築するプランなのですが、問題は途中で「減配・無配」が発生してしまうことです。
そのため、なるべく増配を続けてくれそうな銘柄でポートフォリオを組む必要があります。
また、ポートフォリオ構成銘柄の中で万が一減配などが発生し、銘柄入替をせざるを得ない場合に備えて、入替候補の銘柄も準備したいと考えています。
配当利回りだけ見て、高配当の銘柄ばかり選ぶのは危険です。
わたしは難しい企業分析などはできませんので、「増配を続けてくれる(そして、利回り・増配率がなるべく高い)」銘柄の条件として、シンプルに以下の数値を基準に銘柄を選抜しています。
また、上記の数値以外でも、「NYダウに採用されている」などのように、高い評価を受けている銘柄は優先順位を上げる考えです。
S&P500採用銘柄から候補をピックアップ
候補はS&P500指数を構成する銘柄から選ぶことにします。
今回は、一般消費財セクターを対象にします。
以下の手順で対象銘柄を絞り込んでいきました。
(1)スクリーニングの元データを準備
「IVV(iシェアーズ・コア S&P 500 ETF)」の2022/6/30付で組入銘柄をブラックロック社Webサイトからダウンロードしました。
一般消費財セクターの銘柄は、58銘柄ありました。
(2)条件で絞り込み、必要な数値の調査
ここからは、わたしが利用しているWebサイト「Seeking Alpha」のMy Portfolio機能を利用します。
上記をSeeking Alphaを活用して調査し、表計算ソフトにコピペしました。
(3)検討対象のピックアップ完了
候補に残った銘柄は以下でした。
ティッカー | 銘柄名 | Years of Growth (増配年数) | 配当利回り (Yield FWD) |
---|---|---|---|
TGT | Target | 54 Years | 3.03% |
BBY | Best Buy | 8 Years | 5.27% |
HD | Home Depot | 9 Years | 2.72% |
LOW | Lowe`s Companies | 58 Years | 2.37% |
GPC | Genuine Parts | 65 Years | 2.68% |
MCD | McDonald’s | 13 Years | 2.18% |
SBUX | Starbucks | 12 Years | 2.47% |
WHR | Whirlpool | 12 Years | 4.44% |
LEN | Lennar | 5 Years | 2.01% |
ピックアップ銘柄から採用候補を選抜
さて、ここからは少し細かく見ていきます。
ティッカー | 3 year YoC | 5 year YoC | FCF Margin | 配当支払 |
---|---|---|---|---|
TGT | 4.14% | 6.88% | 1.09% | 3,6,9,12月 |
BBY | 4.41% | 5.51% | 0.48% | 1,4,7,10月 |
HD | 3.38% | 4.63% | 5.62% | 3,6,9,12月 |
LOW | 3.12% | 4.13% | 5.97% | 2,5,8,11月 |
GPC | 3.27% | 3.69% | 2.77% | 1,4,7,10月 |
MCD | 2.59% | 3.55% | 26.59% | 3,6,9,12月 |
SBUX | 2.25% | 3.29% | 9.60% | 2,5,8,11月 |
WHR | 4.35% | 3.29% | 8.38% | 3,6,9,12月 |
LEN | 2.57% | 2.39% | 1.80% | 2,5,8,11月 |
「Yield on Cost」で比較
この表は「5 year YoC(Yield on Cost)」の高い順に並べています。
長期保有で配当を期待するので、わたしはこの「Yield on Cost(購入価格に対する配当利回り)」が高い銘柄を優良銘柄と考えるようにしています。
なので、この表の上位から採用銘柄を選んでいけば良いわけですが、将来的にずっと配当を払い続けてくれるかどうかの指標として、フリーキャッシュフロー・マージンも確認します。
「フリーキャッシュフロー・マージン」もチェック
連続増配年数がある一定以上なので、その実績は頼りになる一つの指標ですがあくまで過去の話です。
今後どうなのか?という観点で「FCF Margin」が低すぎる銘柄は心配です。
今回は5%以上で考えます。TGT, BBY, GPC, LENの4銘柄が除外され、5銘柄が残りました。
高配当ETFへの組入状況
高配当ETFとして有名なVYMとHDVの構成銘柄との突き合わせも見ておきます。
下の表は、VYM組入銘柄(2022/5/31付、全443)とHDV組入銘柄(2022/6/30付、全81)の中に、今回ピックアップした銘柄が含まれているか、含まれている場合はその組入比率と順位を調べたものです。
おまけで、NYダウ採用銘柄かどうかも付記しました。
銘柄 | VYM 比率(順位) | HDV 比率(順位) | 【参考】 NYダウ |
---|---|---|---|
TGT | 0.53%(54位) | ー | ー |
BBY | 0.13%(141位) | ー | ー |
HD | 2.15%(6位) | ー | ○ |
LOW | ー | ー | ー |
GPC | 0.13%(144位) | 0.28%(46位) | ー |
MCD | 1.28%(18位) | ー | ○ |
SBUX | 0.61%(46位) | ー | ー |
WHR | 0.07%(192位) | ー | ー |
LEN | ー | ー | ー |
全体的に低調というか、組入がなかったり、比率も低かったり、イメージと違いました。
特にHDVはほぼ無し。一般消費財セクターの銘柄は4つしかありませんでした。
2022年版【My Blue-Chips】一般消費財セクターの候補銘柄
わたしの配当ポートフォリオ「My Blue-Chips」は、毎月配当であることも銘柄構成の条件にしています。
配当支払月毎に、候補銘柄を見ていきます。
配当支払月:1, 4, 7, 10月の銘柄
このグループの候補は残りませんでした。
BBYとGPCの2銘柄が途中まで残りましたが、FCFマージンが低かったことで脱落。どちらも良い銘柄だとは感じました。
配当支払月:2, 5, 8, 11月の銘柄
以下の2銘柄が候補になりました。
- [LOW]Lowe`s Companies
- [SBUX]Starbucks
どちらもメジャーな銘柄ですね。
特にLOWは連続増配年数が58年と驚異的です。もうちょっと配当利回りが高かったら、保有していたかもしれません。でも、VYMにもHDVにも組み入れられていなかったのは意外でした。何か理由があるのでしょうか…?
配当支払月:3, 6, 9, 12月の銘柄
以下の3柄が候補になりました。
- [HD]Home Depot
- [MCD]McDonald’s
- [WHR]Whirlpool
このうち、MCDが現在のわたしのポートフォリオ構成銘柄です。
HDは同じくダウ銘柄として認識ありましたが、WHRは今回の調査で初めて知りました。利回りなど、悪くないですね。
しかし、MCDが強すぎです。配当利回りは低めですが、フリーキャッシュがダントツです。この先も安心して保有できると考えています。
まとめ
今回は一般消費財セクターの銘柄を調査しました。
2年前にポートフォリオを考えた際は、このセクターはTPRやHASを検討していました。今回は連続増配が途切れていたため、この辺りの銘柄は登場しませんでした。
HDやSBUXなど、有名どころが登場しましたが、それ以外にわたしが聞いたことなかった銘柄も知れて勉強になりました。
ポートフォリオを試行錯誤して固めていった際、当初30銘柄近くあったものを18銘柄に絞り込んだのですが、その時に一般消費財セクターはMCD1銘柄のみになりました。
特に意識したわけではないのですが、長期で育てていく高配当株ポートフォリオとしては、景気敏感な銘柄は避けた方が無難で、資本財や素材などの銘柄も除外されていて、必然的な取捨選択だったのかな、と後で振り返って満足しています。
そのため、一般消費財セクターでMCD以外を追加する予定は今のところないのですが、いろんな銘柄を知れたのは良かったです。
皆さんにも少しでも参考になれば幸いです。