こんにちは、こたろーです。
投資信託の積立と高配当株投資のハイブリッドで資産形成に取り組んでいます。
この記事では、わたしが実践している高配当株投資のポートフォリオに採用する銘柄のうち、情報技術セクターについて見ていきます。
バイ&ホールドの長期投資の方針ではありますが、情勢が変わることもあるので年に1回は銘柄を洗い直すようにしています。
毎月配当10万円を目指す高配当株投資「My Blue-Chips」とは
わたしは自分が実践している高配当株投資のポートフォリオを「My Blue-Chips」と名づけています。
18銘柄の均等保有で構成していて、少しずつ買い増しをして時間をかけて育てています。
米連続増配株18銘柄の均等保有
昨年末時点での銘柄保有状況は上の図のようになっています。
1,4,7,10月 | 2,5,8,11月 | 3,6,9,12月 | |
---|---|---|---|
Technology | CSCO | TXN | IBM |
Healthcare | MRK | ABBV | PFE |
Financial | USB | JPM | PRU |
Consumer(s) | KO | PG | MCD |
Tabacco | MO, PM | ー | ー |
Communication | ー | T, VZ | ー |
Energy | ー | ー | XOM, CVX |
セクターと配当支払月を上の表のように分散して、長期保有で安定したインカム(不労所得)が期待できる運用を心がけています。
My Blue-Chipsの運用実績
配当金は順調に育っています。
現在、月平均393ドル(約45,000円)の配当を受け取ることができる状態です。
毎月の運用実績はこちらの記事にまとめています。
銘柄選定の考え方・手順
20年かけて配当金を増やし、月10万円の不労所得を実現するマネーマシンを構築するプランなのですが、問題は保有銘柄で「減配・無配」が発生してしまうことです。
そのため、なるべく増配を続けてくれそうな銘柄でポートフォリオを組む必要があります。
また、ポートフォリオ構成銘柄の中で万が一減配などが発生し、銘柄入替をせざるを得ない場合に備えて、入替候補の銘柄も準備したいと考えています。
配当利回りだけ見て、高配当の銘柄ばかり選ぶのは危険です。
わたしは難しい企業分析などはできませんので、「増配を続けてくれる(そして、利回り・増配率がなるべく高い)」銘柄の条件として、シンプルに以下の数値を基準に銘柄を選抜しています。
また、上記の数値以外でも、「NYダウに採用されている」などのように、高い評価を受けている銘柄は優先順位を上げる考えです。
S&P500採用銘柄から候補をピックアップ
候補はS&P500指数を構成する銘柄から選ぶことにします。
今回は、情報技術セクターを対象にします。
以下の手順で対象銘柄を絞り込んでいきました。
(1)スクリーニングの元データを準備
「IVV(iシェアーズ・コア S&P 500 ETF)」の2022/1/13付で組入銘柄をブラックロック社Webサイトからダウンロードしました。
情報技術セクターの銘柄は、76銘柄ありました。
(2)条件で絞り込み、必要な数値の調査
ここからは、わたしが利用しているWebサイト「Seeking α」のMy Portfolio機能を利用します。
上記をSeeking αを活用して調査し、表計算ソフトにコピペしました。
(3)検討対象のピックアップ完了
候補に残った銘柄は以下でした。
ティッカー | 銘柄名 | Years of Growth (増配年数) | 配当利回り (Yield FWD) |
---|---|---|---|
AVGO | Broadcom | 10 Years | 2.75% |
HPQ | HP | 11 Years | 2.60% |
TXN | Texas Instruments | 16 Years | 2.46% |
NTAP | NetApp | 8 Years | 2.10% |
CSCO | Cisco Systems | 10 Years | 2.41% |
PAYX | Paychex | 11 Years | 2.11% |
GLW | Corning | 11 Years | 2.59% |
IBM | IBM | 22 Years | 4.89% |
INTC | Intel | 7 Years | 2.50% |
ピックアップ銘柄から採用候補を選抜
さて、ここからは少し細かく見ていきます。
ティッカー | 3 year YoC | 5 year YoC | FCF Margin | 配当支払月 |
---|---|---|---|---|
AVGO | 5.94% | 8.26% | 43.24% | 3,6,9,12月 |
HPQ | 4.00% | 5.63% | 6.32% | 1,4,7,10月 |
TXN | 4.37% | 5.61% | 28.92% | 2,5,8,11月 |
NTAP | 3.23% | 5.51% | 20.43% | 1,4,7,10月 |
CSCO | 3.43% | 4.92% | 21.52% | 1,4,7,10月 |
PAYX | 3.87% | 4.23% | 30.31% | 2,5,8,11月 |
GLW | 3.22% | 3.86% | 16.58% | 3,6,9,12月 |
IBM | 5.26% | 3.78% | 16.83% | 3,6,9,12月 |
INTC | 2.87% | 3.78% | 7.82% | 3,6,9,12月 |
「Yield on Cost」で比較
この表は「5 year YoC(Yield on Cost)」の高い順に並べています。
長期保有で配当を期待するので、わたしはこの「Yield on Cost」が高い銘柄を優良銘柄と考えるようにしています。
なので、この表の上位から採用銘柄を選んでいけば良いわけですが、将来的にずっと配当を払い続けてくれるかどうかの指標として、フリーキャッシュフロー・マージンも確認します。
「フリーキャッシュフロー・マージン」もチェック
連続増配年数がある一定以上なので、その実績は頼りになる一つの指標ですがあくまで過去の話です。
今後どうなのか?という観点で「FCF Margin」が低すぎる銘柄は心配です。今回は15%以上で考えます。
そうすると、HPとIntelが除外され、7銘柄が残ります。(ただし、IntelはNYダウ銘柄なので、次点として候補に残すことにします)
高配当ETFへの組入状況
高配当ETFとして有名なVYMとHDVの構成銘柄との突き合わせも見ておきます。
下の表は、VYM組入銘柄(2021/12/31付、全412)とHDV組入銘柄(2022/1/14付、全81)の中に、今回ピックアップした8銘柄が含まれているか、含まれている場合はその組入比率と順位を調べたものです。
おまけで、NYダウ採用銘柄かどうかも付記しました。
銘柄 | VYM 比率(順位) | HDV 比率(順位) | 【参考】 NYダウ |
---|---|---|---|
CSCO | 1.90%(7位) | 3.52%(11位) | ○ |
AVGO | 1.88%(8位) | 3.14%(13位) | |
INTC | 1.47%(17位) | ー | ○ |
TXN | 1.23%(26位) | 2.12%(16位) | |
IBM | 0.85%(35位) | ー | ○ |
PAYX | 0.31%(71位) | 0.45%(38位) | |
GLW | 0.20%(109位) | ー | |
NTAP | 0.14%(132位) | ー |
いずれも情報技術セクターの中としては、健闘している銘柄です。(情報技術セクターのみで考えると、両方のETFにおいて、CSCO:1位、AVGO:2位、です)
2022年版【My Blue-Chips】情報技術セクターの候補銘柄
わたしの配当ポートフォリオ「My Blue-Chips」は、毎月配当であることも銘柄構成の条件にしています。
配当支払月毎に、候補銘柄を見ていきます。
配当支払月:1, 4, 7, 10月の銘柄
以下の3銘柄が候補になりました。
- [AVGO]Broadcom
- [NTAP]NetApp
- [CSCO]Cisco Systems
このうちCisco Systemsが、現在ポートフォリオに採用している現役レギュラー銘柄です。
なお、Broadcomの配当支払月は3,6,9,12月の各月末なのですが、証券口座に入金されるまでに数日タイムラグがあり、入金時点では翌月になっているので、1,4,7,10月銘柄として扱いました。
今回の調査結果、特にBroadcomはどの数値においてもCiscoより優秀で、銘柄入替するか迷ってしまいます。。。
しかし、Ciscoは安心のNYダウ銘柄でもありますし、減配などのマイナス要素が顕在化しない限りは、入替せずこのまま運用を続ける予定です。
配当支払月:2, 5, 8, 11月の銘柄
以下の2銘柄が候補になりました。
- [TXN]Texas Instruments
- [PAYX]Paychex
Texas Instrumentsが現在のポートフォリオ採用銘柄です。
このままTexas Instrumentsで運用を続けます。
配当支払月:3, 6, 9, 12月の銘柄
以下の3銘柄が候補になりました。
- [GLW]Corning
- [IBM]IBM
- [INTC]Intel
IBMが現在のポートフォリオ組入銘柄です。
IBMは成熟企業で配当成長という点では弱い感じがしますが、現時点で既に高配当ですし、NYダウ銘柄でもありますから、このまま運用を続けたいと考えています。
まとめ
昨年も同じ調査を実施していますが、ほぼ同じ顔ぶれ。
変化としては、候補に上がってこなかった銘柄として、Automatic Data Processing[ADP]が配当利回り2%を下回っていたため除外されました。ADPもとても優秀な銘柄だと思います。
昨年は見なかった銘柄としては、GLW, PAYXが新たに候補に上がりました。
順位も、IBM, INTCは順位を落としましたが、だいたい同じ感じですね。Intelはなぜか増配年数が「昨年18年→今年7年」と変な減り方をしているのが気になります。FCF Marginの値も低下。(気にはなりますが、これ以上は調べません笑)
2022年も情報技術セクターは銘柄入替を検討せず、このまま運用していけそうです。